IIIKのモデラー三昧なフロク

  これまでに完成させた作品です。
  このページは、「宇宙戦艦ヤマト」の模型を紹介しています。







         テーマ: 宇宙戦艦ヤマト
         日時: 2015年9月9日

宇宙戦士の凱旋
Do楽Do 1/500 宇宙戦艦ヤマト




   


            Space Cruiser YAMATO






■ヤマト・・・ はかげな青春の群像

放射能汚染地下1,000メートルの地球・・・ 260年の深き眠りから目覚めた艦(ふね)がある。
人類の希望を一身に背負って、遥か彼方の星へと旅立った艦がある。
圧倒的な科学・軍事力を誇るガミラス星人による地球侵略作戦に、唯一対抗した艦がある。
未曾有のガミラス軍の猛攻撃をかわし、イスカンダル星へたどり着いた艦がある。
無謀なる29万6千光年のオデッセイを成し遂げ、コスモクリーナーを携えた艦が今、帰還す
る。

それは、ロマンを求める男達だけに、乗ることを許された艦なのだから・・・


「地球滅亡まで、あと○○日・・・」
『宇宙戦艦ヤマト』の放映当時、毎回本編ラストに、ナレーターにこう告げられる度に、一種
の焦燥感にかりたてられたものです。

つい最近まで、気がつきもしなかったのですが、第一作目のTVアニメ『宇宙戦艦ヤマト』は、
たったの2クールの放送だったんですね。劇中本編の中では通年のストーリーだったので、つい
つい4クール放送のものだとばかり思っていました。そういえば、往路はあんなに苦労したの
に、イスカンダル星から地球への帰路は、あっという間だったような。


それはそうと、アニメ番組としての『宇宙戦艦ヤマト』の功績は、あまりにも巨きいです。わ
が国における本格的なアニメブームの火付け役、といっても過言ではないでしょう。白黒黎明
期の鉄腕アトムや鉄人28号の頃は別にして、ヤマトは社会現象にまで発展した初のアニメ。
『さらば〜』の映画も超大ヒット作でした。


子供の頃、何度も何度も夕刻からのゴールデンタイムに再放送され、その度に真面目に視聴し
ていたものですから、敵方のニヒルで顔色の悪いガミラスのデスラー総統さえ、当時子供だっ
た人間にとっては、酸いも甘いも知った旧知の仲といった印象です。

「波動砲」、「ワープ」というエポックな描写を筆頭に、アステロイド・リング、宇宙機雷
群、反射衛星砲、ガミラスの智将 ドメル将軍によるドリルミサイルなどの盛りだくさんの演出
は、実に面白いシーンの連続でした。



放映当時は、バンダイが製造・販売していたプラスチックモデルも売れに売れていました。
わたしもご多分に漏れず、主役のヤマトのキットの小さいのも大きいのも買ってきてセッセと
作ったものです。その頃は、ニッパさえ持っていませんでしたけど。。。

TV劇中のヤマトが、毎回のようにガミラスの艦隊や、彼らによる数々のトラップに手酷いダメ
ージを与えられては艦体がボロボロになっていたものですから、せっかく組み立てたプラモデ
ルを、マッチであぶってダメージ風にしたりと、滅茶苦茶していました。


また、このプラスチックモデルの「宇宙戦艦ヤマト」を入口として、本物の日本海軍戦艦の
「大和」や「武蔵」、空母「日向」などのキットにも手を出していきました。

謂わば、キャラクターモデルとしてのヤマトによって、スケールモデルの戦艦シリーズへの関
心をもつにいたった、逆パターンだったといえるでしょう。こういう子供、当時は多かったか
もしれません。


そして・・・30年の時を経て、また「宇宙戦艦ヤマト」の模型を作れる日がくるとは、夢にも
思いませんでした。これも何かのご縁でしょうか。

「西暦2200年9月5日 宇宙戦艦ヤマト生還 生存者67名、死亡者47名 そして地球は元の青
さを取り戻した」 ・・・最終回のラストシーン、汚染されて真っ赤だった地球が蒼さを取り
戻していく映像は、涙なしでは観れませんでした。








    


          ヤマトは、後方からのアングルが好きです。









    


             全長263m、乗員114名の運命は・・・









   


     バルバスバウが美しい。つい風呂場で浮かべたくなってしまいます。









   


       愛の星イスカンダルへ・・・ 航行直線コースで14万8,000光年!









   


 定番アングルのショット。照明を炊くとこのように明るいシルバー色になってしまいます。








■心地よい疲労感を漂わせたヤマトを

生産数が少ないといわれている、Do楽Doさんの1/500スケール「宇宙戦艦ヤマト」。
今回は、この貴重なガレージキットをお持ちのオーナー様からのご依頼で製作させていただきました。

オーダーの際、希望点として伝えられたのは、「イスカンダルから地球に帰ってきたイメージで。」 永い
旅路をつづけてきたヤマトの荒涼感、疲弊感を加味しつつ、どこか任務遂行の爽快感がある雰囲気を、
と。

うーん・・・全艦傷つきながらも、無事にコスモクリーナーを携え、母なる地球へ生還を果たしたヤマト
とは、一体どんなイメージなのでしょう。

そして今回は、通常のグレー塗装の基本カラーではなく、「メタリック調の仕上げで。」というのが大ま
かなご依頼の要綱でした。

こうした仕上げの方向性の要点を鑑みて、今回は製作レポートにあるようにアイアンシルバーによる陰影
塗装と、船舶模型?らしい水垢タテ落ちスジ系のウェザリングを施す塗装仕様でいくことにしました。


微粒子顔料で構成されるシルバー塗装の下地処理が如何に手間がかかるかは、この手の塗装をよくされる
方ならおわかりだと思います。


一方で、今回の塗装における苦労点というか、仕上げのポイントは、やはり水垢タテ落ちスジ系のウェザ
リングに尽きます。(宇宙戦艦なので、水垢という表現もおかしいのですが) 00番の面相筆で、幅
1mm以下の、細い汚しの線を艦体に対して垂直に何本も何本も描き込んでいます。潮をかぶって、水が集
まって流れ落ちていきそうなディテールのいたる箇所に!


この1本を描くのにさえ、テクと時間を要求されます。仮に1mmの太さだとしても、スケールエフェクト
で考えると実際には50cm級の太さのタテスジ汚れ、ということになります。2mmだと換算1mで、もう
ありえません。

したがって、できるだけ細いタテ線を描くに越したことはないのですが、あまりヘアラインのように細す
ぎると、今度は模型として視覚的効果が印象薄になって、意味がありません。


1本1本、細く(実際は、上から下に行くにしたがってテーパーさせて描いています)、そして垂直、各々
が並行になるように描くのはなかなか至難の業で、あと全体のバランスを見たり、修正したりしている
と、実にこの作業だけで三晩!を費やしてしまいました。真夏にやるもんじゃありません(玉汗)。

いつものことですが、矛盾ともいえる「整合性のある美しい汚し」を考えながら。

通常のスミイレ作業については、ツヤ消しブラック、同ブラウン、同ハルレッドを使っています。ブラウ
ンやハルレッドは、シルバー塗装に対するウェザリングに有効なのと、あとヤマトの甲板はグレーで正解
なのですが、昔ながらの戦艦のモールドは残っているので、わずかに木の印象の温かみを。なーんて。


艦首の波動砲口のほんのりした臨界色表現や、エンジンノズル内の微速前進っぽい発光表現の着色につい
ては、予想していたよりいい雰囲気になった気がします。実はこの部分は、ご依頼主様の製作希望の発露
というかアイデアが反映された仕上げです。


まるで、静の完成品の中に、動の部分ができたようで、いいイメージ・センスをされておられます。
当方はあくまで演出方法を考え着色しただけ。このように、完成イメージのご希望やコンセプトをしっか
り持たれて、お伝えいただくと、請る側としても方向性を迷うことなく作業に望めるというものです。

こうしたも模型に魂を込めるような作業?は、塗装の中でもかなり楽しい部類ですね。









    


  側面図っぽく。やはり主砲やレーダーがサイズオーバーですね。ケレンミがあります。








    


                 俯瞰のアングル。










                 




                 


           情報量が集中している艦橋部位のアップ。







                       


                 右サイドからも。









                 


                  後方上から。









                            


            波動砲口内はこんな感じの色付けです。







■恐るべし Do楽Doさん

およそキャラクターキットと呼ばれる範疇の模型をこれまで数多く扱ってきましたが今回のDo楽Doさん
の「1/500 宇宙戦艦ヤマト」のガレージキットは、実に不思議な印象でした。

形而上で言葉にしにくいのですが、いつものガレキで作りやすいはずの箇所がむずしくて、作りにくいと
ころのはずが作りやすくて・・・? これって、つまりキット製法のアプローチが、独特だからではない
のかと。


けっして、よくない部分(パート)があるわけでなく、ガレージキットとしては実に上位製品そのものの
高品質な内容でした。久しぶりに、たとえ精度が高くてもガレキは何処までいってもアナログな造形精神
が大切なのだな、と痛感させられたキット、という印象なのです。

世の中には、こつこつと真面目に素晴らしい作品を造形される原型師さんがおられるものだな、とつくづ
く模型趣味の楽しさ(道楽ぶり)を感じさせてくれました。


そうそう、この完成ギャラリー・ページの画像に写っている、アクリル(透明)製スタンドに気付いてく
れましたか? 嫌味のないデザインと造りで、なかなか高品質でしっかりしたかような品が、このキットに
は付属しているのです。こういう心遣いも嬉しいですね。(宇宙戦艦ヤマトはスタンドがないと、展示で
きない・・・)


今夏、このような素晴らしい模型素材に出会えた僥倖に感謝したいです、Do楽Doさんに。。。製作ご依
頼を下さったこのキットのオーナー様に。。。そしてわが青春の松本零士先生に。
















    ー ここからキットの製作レポートです ー






       遥かなる旅立ち
          Do楽Do 1/500 宇宙戦艦ヤマト 製作レポート




      

■ 宇宙戦艦ヤマトのガレージキットといえば

 ♪サラバーチキュウヨー タビダーツフネハー(和製プレスリー様)

全長約50cmの「宇宙戦艦ヤマト」のガレージキットです。
ヤマトのガレキといえば、DO楽DOさん。DO楽DOさんといえば、ヤマト系ガレージキットメ
ーカーの雄。それぐらい、これまで製造・販売された品に定評のある存在ですね。


巷に、至れり尽くせりのキャラクタートイが溢れているわが国において、このサイズの宇宙戦
艦ヤマトは、今となってはさして珍しい存在ではありません。しかし、やはりいざ目(ま)の
当たりにすると、「デカカッコイイ・・・」と呟いてしまいます。ましてや、これから製作す
る対象であるなら、なおのこと。


宇宙戦艦ヤマトのトイは、最大公約数的万人好みのバンダイさん風タッチとなりますが、今回
扱うDO楽DOさんの「1/500 宇宙戦艦ヤマト」ガレージキットは、通好みな理想的なプロポー
ション、独自解釈のハイディテール(モールド)が盛り込まれた造形が大きな魅力のひとつだ
と思います。ガレキならではの精緻なディテールが詰め込まれた傑作アイテム、といったとこ
ろでしょうか。


上の画像にあるように、大き目にアレンジされた主砲やフィン、マスト、艦底につくバルジ類
など、やや末端肥大ベクトルのディフォルメが強い感じもしますが(どこか大ヤ○トを想起し
てしまうのは自分だけ?)、艦全体の抑揚のある美しくも色っぽいラインは、何とも涎ものの
シルエットを構築しています。

そして、全体としての造形の纏まり感は、実に見事な仕事だと思います。内容からすると、キ
ットの価格設定も実に良心的で、ついついその造形活動を応援したくなりますね。


余談ですが、そういえば子供の頃は英語がわからなくて関心がなかったのですが、宇宙戦艦ヤ
マトの英語表記がスペースバトルシップではなくて「スペースクルーザー・ヤマト」だったの
が、少々違和感です。


クルーザーは、巡洋艦の意味。巡洋艦の語源は「遠洋を航海する船」。ヤマトは、ガミラスと
斗うための艦ではなく、29万6千光年の遥か彼方、イスカンダル星までコスモ・クリーナーを
取りに行くために建造された艦、という意味合いがやはり強いのかもしれませんね。


♪タビダツオトコノムネニハ ロマンノカケラガホシイノサ ラララ マッカナスカーフー







         





■ 製作レポート、いってみよう

「・・・木彫りの野鯉でも入ってるのかな?」
こう思うほど、ごつくて細長いダンボールのキットパッケージを開けて、さらにびっくり。キ
ャストのムクのごつい棍棒が目の前に。。。うそ。トップの画像にあるヤマトの本体でした。
でかい、ながい、そして異様に重い! これで殴られたら、楽に昇天しちゃいますね(汗)。


まずは、いつも通り全パーツチェックから始めます。メタル製の主砲、副砲、パルスレーザー
の砲身など含めると、かなりのパーツ数です。勿論、すべて有りで問題なし。

すべてのパーツのキャスト成形も良好な様子。典型的なベルクフレッシュの色ですがどこで複
製しているのでしょう。造形同様、よい仕事をされています。型ズレも気泡もカケも、同社並
に高品質なレベルで、いい意味で驚かされます。このでかい艦本体パーツもそうですが、一発
抜きのパーツがほとんどという点。丁寧というか、抜き技の妙というか。


変な話ですが、なんだか抜き屋さんが精魂込めて、ひとつひとつのキット・パーツに対して注
視しながら丁寧にキャストしていったような印象さえ伝わってきます。不思議ですね。


一方で、ここで敢えて苦言を呈すると、なぜか重要な(複雑な形状の)艦橋部分のパーツに限
って、ひどい段差がモロに走っていて、整形・修復がちょっと大変でした。あとのパーツは、
概ねO.K.でした。一発抜きは、ひとつ間違えると怖いです。


あと、このキットで泣きたくなるのが、パーツチェック表が1枚付いてるたけで、組み立て説明
書が付属していないことです。インターネットでDO楽DOさんのHPにアクセスして、当該キッ
トのコンテンツページをクリックすると、組み立ての説明がカラー画像付きで詳述されてお
り、そちらを参照してください、という形のようです。


ある意味、メーカー側におけるガレージキット組み立て説明提供の新しい試みともいえ、面白
いのですが(もちろん労力・コスト削減の意味もあるでしょう)、やはり作業机から離れての
間接的な参照手段になってしまい、少々確認が面倒です。(プリントアウトすればいいのです
が) 組み立て説明書は本来何度も何度も見る性質のものなので。



さあ、実作業に入ります。
まずは、精密ヤスリとサンドペーパーを使って、すべてのキャストパーツの1次整形・整面・表
面処理の連続です。もう隈なく徹底的に。右手の爪先がペーパーで擦れてなくなるまで果てし
なく(汗)。

モデラーの夏の夜の作業は、汗が玉のようにふきだしますが、健康的というより「精神と時の
部屋」状態ですね。夏の模型作りを実感します。まさしく、魔夏の過日(サザン?)。

この1次面だしまでの作業が一通り済むと、次は中性洗剤とクレンザーと2種類のブラシを使っ
てのパーツ洗浄です。念には念を入れて、各パーツの隅っこまで毛先を当てるようにしてゴシゴシ♪いたします。


ここまでは地味〜な作業なのでコメントはパス。以降の作業から、画像&コメントでレポート
です。











         


まずは、当該キットを構成する、個々のパーツを見ていきましょう。1次整形・整面、洗浄済み
の状態です。

艦橋・傾斜式煙突とその周辺の部位です。
ヤマト管制の中核ともいえる艦橋(前檣楼)部位は、天辺の艦長室ドーム、第一艦橋、第二艦
橋、の3パーツに分かれています。ヤマト全体の中でも、形状が複雑で線の情報量が集中してい
る部分なので、キャスト抜きの細分化は得策ですね。それでも、第二艦橋のパーツは、不幸に
も結構な段差がありました(泣)。

艦長室ドームの上についている3本のアンテナ(フィン)は、小さな別パーツになっていて、す
でに接着・固定しています。


傾斜式煙突に見える部分は、もちろん波動エンジンの煙突としての機能はなく、煙突ミサイル
の射出システムですね。複雑な形状に対する一発抜きですが、割とキレイに抜けています。

パルスレーザーの丸い基部がいくつかマウントされて段差のある板状のパーツは、艦橋や煙突
パーツをくっつける台の部分になります。










         


小物パーツ類です。
左上のトタン板みたいな4点が、艦長室左右横の側距儀風のバーに付くレーダーのプレート。や
や大き目の造りなのが実に惜しいです。あと、造形が設定画の柔らかなレーダーの雰囲気がな
くてちょっと残念。


その下にあるのが、船首の右舷左舷につく「ロケットアンカー」(錨)。宇宙で小惑星などの
天体に投錨して、艦体を繋留(けいりゅう)するという、実に豪快なアイテムでした。鎖は何
宇宙キロ伸びるのでしょう?


右上の四角いパーツは、傾斜式煙突の後ろにつくのですが、うーん何でしょう。爆雷の射出器
でしょうか? その下の楕円形のカプセルのようなパーツは、その四角いパーツのさらに船体外
側左右に付くのですが、これも何だったか見当がつきません。脱出ボートのケース?


画像中心あたりに写っている金色の線は、0.5mm径の真鍮線で作ったアンテナです。第二艦橋
の天面から左右斜め後方に伸びている、存在感の希薄なやつです。


画像下の段は、船尾の甲板にあるカタパルトです。設定画と比べて、随分ディテールが複雑に
アレンジされています。艦載機コスモ・ゼロの発射台として、ちゃんと機能するんですよね。

すべてのパーツは、画像でわかるように、0.5mm径の真鍮線で軸打ちをしてあります。塗装時
の保持のためにも、予めこうしておくと便利です。










         


マスト、アンテナ、フィンパーツ類です。
所謂、松本零士先生の十八番(真骨頂)のデザインで、釣り針のように先端に切り返しの鋭利
なでっぱりがあるんですよね、必ず。たしかにカッコイイ記号そのものです。

どれが何処につくパーツなのか一目で想像がつく人は、かなりのヤマト・ファナティックな方
でしょうね。わたしはもう全然(汗)。


画像上段左の大きな3枚のフィンは、船尾のメインノズルにつくもの。上段右のT(Y)字型に見
えるマスト(前檣)は、傾斜式煙突の真後ろに取り付けます。ちなみに2パーツ構成で組み立て
済みです。


そのすぐそばにある、小さな長方形のフィンは、船首の艦底側左右につくベクターフィン
(?)か整流板。 設定画にはないパーツで、原型師さんのオリジナル追加のディテールかもし
れません。もしくは新ヤマト。取り付けると、やや潜水艦みたいな印象が加味されそうです
ね。

さらにその下の、横長で不規則な台形のフィンは、艦の後方のやはり艦底左右につくもの。サ
ブエンジンノズル前の位置ですね。こちらは設定画にもともとあるパーツです。


画像下段にいきます。
一番左の2本は、先程のT字型マスト同様、煙突後ろの左右にナナメに伸びるマストです。ヤマ
トの艦橋周辺のかっこよさを助長しているパーツですね。その右横の2本は、第一艦橋と第二艦
橋の間で左右水平に付くものです。フィンか前檣ヤード(信号桁)?


さらにその右のは、艦底の第三艦橋の後方につくマスト。残りの二つのマストは、各々艦首甲
板のドームと、艦底のドームにつくパーツです。これらについては、支柱に梁抑えのようなオ
リジナルのディテールが付いていましたが、違和感があったのでカットしました。


・・・などと文章で書いてもあまり意味がないような。しかし、こうしてみるとヤマトって、
かなりとげとげしている宇宙戦艦なのですね。ごちゃごちゃしそうなところを、うまく統一感
と美しさに昇華できているのが、類稀なるセンスを持たれる松本零士先生の偉大なところで
す。










         


メインエンジンノズル、第三艦橋などです。
そうそう、ノズルの中に、隆起した噴射口が朱色に光るのが、松本メカのかっこよさの記号の
ひとつですね。塗装で再現してみますか。それにしても、かなりでかいパーツです。


 「古代、きみは明日から第三艦橋に配属だ。」(沖田
 「えっ! 艦長、第三艦橋だけは勘弁してください! なんでもしますからっ!」(進
  「古代、第三艦橋はいいぞーう! さあ、来るんだっ! 古代っ!」(真田
第三艦橋、それは即氏を意味する部署なのでした。。。しかし、不死身の再生機能もありま
す。こんなにも意味深な形状なのだから、分離して単独航行したりしても面白かったですね。
でも、やはり艦橋だけに、貴重なデータ保管や管制塔としての役目が大きいのでしょうね。底
部ハッチは開きますし。


・・・この第三艦橋のパーツ、見事な一発抜きのせいか、型ズレはなくとも、気泡や細部の欠
けが結構あります。それだけ、型取りで追随できないくらいディテールが集まっている部位と
いう言い方もできます。後のサフチェックが怖い。










         


付属のパルスレーザー用メタルパーツ類など。  真鍮製の、なんと書いたらいいのか、挽きモ
ノ類ですね。平たく書けば、スケールモデルを髣髴とさせる、素敵パーツです。

極小さなパルスレーザーの砲身は、A、B、C、D、Eとなんと5種類も用意されています。これ
ら膨大な本数を取り付けていくことを考えると、くらくら眩暈が。。。 ロケットアンカーの
チェーンは、色からして銅製かも。

また、この画像には写っていませんが、他に主砲と副砲のゴツイ砲身がやはり精巧な真鍮製で
付属。なんともヤル気にさせてくれます。


そうそう大事な話。
今回製作のこのキットは、仕様「Ver.1.1」と表記されています。つまり、初期生産の品(Ver.
1.0)ではないということですね。両者の大きな違いは何かというと、初期品では、これらパル
スレーザーの砲身は真鍮製の挽きモノにはなっていなくて、1本ずつ真鍮パイプを切った貼った
して作っていかなければならない、過酷な仕様らしいです(滝汗)。ムム

嗚呼、これだけで何日かかることでしょう。。。 流石に模型の鬼も裸足で逃げだすでしょう
ね。











          


サクサク、さくさく。 さあ、ここから組み立ての工程へ入ります。
艦首甲板の波避け側壁(部位の名称がわかりません。すみません)の名残りの先頭部分は、本
体と別パーツになっています。結構複雑な形状をしているのと、成形抜きの都合でしょうか。


左の画像のように、しっかり位置決めの上(0.5mm狂ったらもうダメ)、0.5mm径の真鍮線
で軸打ちをして、接着固定します。こうした脆弱な部分は、かならず軸打ちをします。後の表
面処理の際に割れたりヒビが入ったら、泣くに泣けません。

接着境界線の隙間はアルテコパテで埋めて、ペーパーできれいに整形(面)後、水平ラインの
スジボリを彫り直します(画像右)。


先頭における冠風の三つの丸い穴が開いている部分は、パーツの状態では上の隙間(歯抜け)
の部分が開いていないので、サクッと切開しておきます。また、抜きの都合上、穴の断面の部
分は荒れているのが常なので、きれいにペーパーをあてておきます。










          


艦尾甲板の部分です。
わかりにくいですが、画像のように、側壁を部分的にくり貫いて窓を4つ作ります。設定画には
ない意匠なので、ここもオリジナルの解釈か新ヤマトなのかと。

はじめからパーツに窓が開いていればいいのですが、抜きの都合で難しいのかもしれません。
左の画像のように、常套手法でピンバイスを使って穴を連続して開けていってくり貫き、ナイ
フとペーパーで断面や縁をきれいに整えていきます。削りすぎに注意。


右の画像は、別パーツ構成になっていた後部甲板部分の台座パーツを、マウントして接着・固
定、合わせ目をパテできれいに埋めた状態。










         


艦体側面にあるバルジ状でっぱりの展望室と吃水線周辺です。
造形よし、スタイルよし、ディテールよしのキットですが、やはり弱点はあります。全般的に
スジボリ(モールド)が曖昧で、深度が不規則な箇所がいろいろと。抑揚のある3次曲面の集合
体デザインのようなヤマト本体の場合、スジボリが難しいということもあります。


ガレキの場合、キャスト抜きの成形を考慮して、原型パーツの段階で気持ちオーバー深めにし
っかりとメリハリをつけてスジボリを彫っておかないと、キャストパーツ製品になるとスジボ
リの深度は、上塗り塗装後はもはや少しのスミイレも走ってくれない浅いヘアラインにしかな
りません。

ここらへんの事情まで加味して、原型の時点でしっかり彫り込んでいる原型師さんは、本当に
少ないと思います。


したがいまして、今回のキットは、サフを吹いて、また面だしをしたり、上塗りカラーを塗装
すると、ほとんどスジボリが全滅してしまいそうなので、ケガキ針とモデリング・ソーを使っ
て、彫り直しをしています。


ここらへんは、スケールモデルのような繊細なヘアラインにするか、キャラクターキットらし
いスミイレがはっきり入るモールドにするか、よく考えておく必要があります。迷った場合の
答え(モールドレベルの方向性)は、他のスジボリではない細部ディテールの隙間レベルを鑑
みて、これに対して共通性か統一感のあるラインサイズにするのがベターです。


気になったのは、とくに吃水線(このヤマトの場合、艦体側面外周におけるグレーと赤の境界
線)。ここのスジボリが乱れていたり、溝が消失していたり。ここをきれいに彫り直すこと
で、外観性において、艦体全体に明確な「面の締まり」と艦体の「かっこよく見える細長さの
強調」ができます。

勿論、実物では色分けだけで、存在しないモールドなのでしょうが、模型としてはあった方が
メリハリがでてきます。


そして、画像の展望室の部分もスジボリがかなり浅く、マスキング塗装の見切りのガイドライ
ンに使えるかどうかといった辛いレベルでしたので、やはり時間をかけてこつこつ彫り直しを
しています。

ここは、元の設定画のデザインとかなり異なる、未来的なモールドのラインになっているの
で、塗装の際は、さらにこの内側に、従来の展望窓のマスを描いていく予定です。











          


主砲と副砲の組み立てです。
組み立てといっても、砲台部分はすべて1パーツ構成なので、真鍮製砲身の取り付け作業。
砲身の取り付けは、慎重に進めていきます。きれいに整列(アライメント)していないと、覿
面目立つし、不細工ですので。


砲台パーツ側には、砲身を取り付ける所定の位置マークもガイドの穴もついていません。その
代わりに、左の画像のようなピンバイスによる穴あけの位置・仰角を固定できる治具パーツが
付属しています。勿論、主砲用と副砲用とがあり、親切設計ですね。


ただ、メーカーの組み立て説明にも補記がありますが、この治具パーツをそのまま使うと、砲
身の仰角が起きすぎるので、予め治具パーツを加工して、仰角の設定を下げるよう変更してお
きます。

また、主砲は第一と第二と第三、副砲は第一と第二があり、各々砲身仰角は、スタンバイ時で
あっても、砲台位置の都合上微妙に異なります。とくに、第一主砲と第ニ主砲と第一副砲は本
体の上で仮組で一列に並べてみて、微調整をしておきます。


第一、二副砲については、メーカーの説明では、回転させると艦橋側にぶつかってしまうケー
スが報告されており、副砲や艦橋の取り付け位置をオフセットする案も提示されています。し
かし、実際に仮組みしてみると、ふたつある副砲パーツは、まったく同一のものではないよう
です。

副砲の第一と第二(接地位置の意)を決めておけば、周辺パーツのオフセット加工無しで問題
なく回転できるようです。

真鍮製の砲身はカチッとした旋盤デキですね。本格スケールモデルの雰囲気ばっちりです。









          


各種パルスレーザーの組み立てです。
主砲同様、真鍮製挽きモノの小さな5種類の砲身を、こつこつと取り付けていく作業。
アッサリとひとつの画像でコメントしてますが、結構いろいろと工程があったり、細かい神経
を・・・使います。


要は、各々のパルスレーザー基部に、ピンバイスを使って0.6mm径、0.8mm径のドリル刃で
穴を開けて、砲身を差し込んでいく作業です。ポイントはなんといっても、砲身の埋め込み長
さと角度、整列具合です。これらの要素が、お隣さんときれいに揃っていないとかなり不細工
です。

とにかく時間をかけて、じっくりとひとつずつやっつけていくに限ります。
「ほ〜ら 我が軍隊の美しい幾何学模様ができているだろう〜?」(虹村形兆)、といえるよ
うに。


メーカーの組み立て説明では、パルスレーザー基部は、艦本体に接着・固定してから、砲身を
取り付けるプロセスを紹介していますが(確かにこの方が妥当性があり、作業がしやすいで
す)、パルスレーザーは、個々のパーツのまま砲身を取り付けています。


理由は、塗装への配慮です。今回は、陰影塗装法やグラデーションを多用する仕上げにします
ので、パルスレーザーが密接する状態になってしまうと、ひとつひとつについて、エアブラシ
による塗装・仕上げが非常にやりにくくなってしまうためです。










         


余談ですが、今回の参考用資料です(笑)。
左から、秋田書店発行のテレビムックシリーズ『映画テレビマガジン 宇宙戦艦ヤマト(完全保
存版)』、中央は同『映画テレビマガジン さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(永久保存
版)』。いずれも当時モノ。実は、ヤマト世代なもので・・・

左の書籍の裏表紙には、次のようなリリカルなコピーが。編集者はかくあるべき。

 きみは見たか あの若者たちの旅を
 きみは覚えているか あの若者たちの艦(ふね)を
 きみは語り続けられるか あの若者たちの感動を
 人生には 永遠に忘れてならないものがある

右の冊子は、マジです。田宮模型発行の『森 恒英 軍艦雑記帳 上巻』。
同社の「タミヤニュース」の別冊ですね。旧日本海軍のリアル戦艦大和のマニアックで詳しす
ぎるイラスト・解説・データ満載の一冊。軍艦模型マニアでなくとも、メカ好き、模型ファン
なら誰でも愉しんで読める凄く内容の詰まったドキュメントだと思います。この内容で600円
は安いです、タミヤさん。










         


メタルプライマー&プラサフ吹きです。
真鍮製の砲身件数がてんこ盛り仕様のキットなので、まずメタルパーツ部分に、エアブラシで
メタルプライマーを均一に塗布しました。

次に、オリジナル調合のプライマー・サフェーサーを全パーツに塗装。♪でてくるでてくる、
粗が気泡が(汗)。また、これからの2次整面、表面処理で、毎晩がんばります。


この画像では、艦本体パーツ船尾あたりはプラサフがまだ塗布されていませんね。あまりに大
きくて重いパーツの為、手持ちの割り箸サイズの塗装用保持ステーでさえもまったく通用せ
ず、今回は船尾の部分を左手でもって、エアブラシを吹いています。


噴霧(ミスト)パターンの範囲が狭いエアブラシによるサフ吹きだからこそできる技です。塗
装したサフが完全に乾いたら、無塗装の部分にまたエアブラシでサフを吹いていく算段です
ね。夏場だったら、小一時間待てば余裕で乾いています。といっても、指触乾燥レベルの話な
ので、実際は2〜3時間経過してから、触るようにします。


余談ですが、メーカーさんのページで、艦本体パーツをこのように立てた状態で、下に新聞紙
などを敷いて(外で)、缶サフでプシューっと一周回って吹きつけるユニークな方法が紹介さ
れていますが、余程慣れている人以外はお勧めできません。


垂直面にミスト吹きすると塗料が垂れやすいのと、缶サフではこれほど凸凹した形状のパーツ
に対しては、まず均一に隅々までコートすることはできませんので。これから作られる方は、
巨大パーツに対する、自分に適した塗装法のアイデアを事前にいろいろ考えておくといいと思
います。


ちなみに、今回のサフ吹きのコート数は、大きいキットですので厚吹きめの2コートです。











         


・・・で、サフチェックをしながら、2次表面処理を始めるとこんな感じに(滝汗)。
な、なんくるないさ、なんくるないさ。この程度は、一次整面の段階で徹底的にきれいにした
つもりでも、何となくわかっていた想定内です。スジボリの彫り直しをしている分、仕事量が
増えていることもあります。


パテの点付けでの修正やペーパーがけが済んだら、またサフを吹いて、チェック・修正・・・
で最終4次整面までで、きれいになると思います。それでも残るような気泡は、やっても無駄で
す。こうした下地処理作業は、ガレキ製作における地味で牛歩な工程のところですね。しか
し、上塗りの仕上がり品質に影響する大切なプロセスなので、じっくりといきます。


画像では、サフが剥げている箇所だけを研磨・表面処理しているように見えるかもしれません
が、実際は勿論、全面にペーパーを当てています。この本体パーツの作業だけで、丸二晩はか
かります。











         


艦橋、ならびにその周辺部位も予想通り。割ときれいなものです。細かい粗だけ修正していき
ます。

傾斜式煙突は、正面側の彫り直した塗りわけ境界線ラインのスジボリがだるくて気に入らなか
ったので、パテで全部埋めて、もう一度彫り直しました。

第三艦橋は・・やはりまだガタガタですね。一発抜きに対して、形状が複雑すぎるのかと。

それにしても、この艦長室や艦橋の狭いシールド(窓)部分、どうやってマスキング塗装しよ
うかと、今から思案六歩善処。(筆塗りはしません)










         


主砲と副砲は型抜き時のパーティングラインに、まだ段差や粗が残っていたので修正。
この通り、ペーパーを当ててサフが剥げた箇所が、弁別の該当箇所というわけです。










         


3(5)種類のパルスレーザーも、主砲同様、型抜きのラインにそって、ガタツキやスアナがま
だ少し残っていました。30(40)個のレーザー基部を、ひとつずつ丁寧に修正していきます。

パテの点つけ修正、ペーパーがけの際、どうしても真鍮製の砲身を擦ってしまうので、後でサ
フを吹く前には、先にメタルプライマーをコートしておきます。











         


小物パーツ類の修正範囲もだいたい予想の範囲内です。キャスト抜きの宿命(限界)で、円柱
状のカプセル(脱出ボートのケース?)はパーティングラインや段差がでやすいので、念入り
に修正やスジボリの彫り直しをしておきます。










          


マスト、(ベクター)フィン、アンテナ類は、通常ならここまでペーパーで磨く必要はないの
ですが、薄いパーツに対するモールドの彫り直しをしているので、執拗に表面処理をしていま
す。

あと、こうした薄い板系パーツは、ガレージキットの抜きの場合、必ずといっていいほど、断
面側がガタガタ粗れているのが常なので、1次整形・整面の段階で注意を払います。









         


「ネビュラチェーンッ!」(違
艦本体の表面処理終了まで待っていたため、工程として後になりましたが、ロケットアンカー
繋留チェーンを取り付けます。瞬間接着剤で所定の位置に接着・固定してしまいます。

この後、またメタルプライマーをコートして、プラサフを塗装ですね。こういう独立したアク
セサリーパーツを付けていくと、ぐっとリアルな雰囲気が漂ってきて佳いですね。










         


さあ、ここから愉しい?上塗りの工程へと入っていきます。ここまで長かった・・・
この画像は何をしているかと書くと、艦橋部位などの窓部分のマスキング塗装のシーンです。

実は、今回は通常のアニメ版のグレー塗装ではなく、金属感漂うメタリックVer.仕上げとなり
ます。これに伴い、窓のカラーリングもスカイブルーではなく、基本塗装の銀に負けないよ
う、マッチングするよう、艶有りダークブルーとします。


まず窓部分の奥まった箇所に向けて、エアブラシでダークブルーカラーを2コート。
完全乾燥後、画像のように、窓の形状・サイズに正確に切り出したマスキングテープを養生し
ています。わたしの好きなマスキングテープの一枚貼り(笑)です。

この作業のポイントは、一にもニにもテープの正確な切り出しです。艦橋のシールドより、艦
長室ドームの方が難しかったです。










            


♪まっくろクロスケででこい でてこい でてこないと・・・(お転婆五月姉妹)
艦体の基本塗装となるシルバーの陰影塗装法のための準備で、すべてのパーツを真っ黒に。
結構塗料を使いますね、今回は。詮ないので、説明は割愛します。









          


そして、メタリックシルバーで陰影塗装法を施した状態。
黒く塗りつぶしたパーツのエッジの部分などに、うっすらと影としての黒色を残すように、エ
アブラシ運びをする、一種のグラデーション塗装です。当該キットの場合、塗り面積が広く、
すごく時間がかかるのと、エアブラシのボタンを押さえる手がペンがもてないほど(キーボー
ドは打てます)、ガクガクになってしまいます。


今回は、手持ちの0.2mm口径の細描き用エアブラシを使いました。普通はメタリック顔料だ
と、ガンの先で塗料が詰まってしまう口径なのですが、ファイン系の微粒子メタル顔料だと、
シンナーの希釈濃度次第でノントラブルでずっと吹けます。


あと、夏場なので、遅乾燥性シンナーを使用しています。また、0.3mm口径のエアブラシでも
メタリックムラがでやすいのに0.2mm径を使っているので、シンナーにはリターダーを添加し
ています。

最終的な塗膜のメタルムラとりは、最後にフワッと満遍なくコートを。あと、陰影塗装法の最
中は、部屋の照明をできる限り明るくして塗ムラの判別をしやすくしておくと、塗り品質が自
然と向上します。


うーん・・・ ちょっとメッキ風にシルバーの艶をだしすぎてしもうたか。。。(表面処理と
下地塗装の頑張りすぎ) まあ今回は、基本塗装の後で、船舶系模型の水垢風縦落ちウォッシン
グやウェザリングをばんばん描いていくので、これくらいでいいでしょう。










        


塗り残していた、側方展望室の窓のマスキングシーンです。
この部位は、窓枠のモールドも何もないので、展望室のバルジのアウトライン、オリジナルの
モールドに沿う形で、展望室の窓のマスをマスキングで再現しています(笑うなっ)。窓の数
は、できるだけアニメの設定と近づけましたが、作画によって流動的なので、それらしくとい
う範囲です。

この後、艦長室ドーム、艦橋のシールドと同様の、艶有りダークブルーをエアブラシでコート
します。










         


傾斜式煙突の腰上は、赤色のカラーリングなので、やはり養生作業。
マスキングテープで、このように塗り分けを。ここのポイントは、天面に煙突ミサイルの発射
口(ハッチ)が8つあって、劇中の配色を見ると、この部分だけは基本カラーのシルバー(グレ
ー)のままなので、小刻みにしたテープで養生してます。











         


で、実際に艦体の吃水線以下の赤色の塗装作業に入っていきます。あと、第三艦橋、艦底に逆
さまにつくフィン、サブエンジンノズルとか。


マスキングテープやティッシュペーパーで、艦体の腰上部分をぐるっと一周マスキング。
色味を調色したクリヤーレッドで、シルバーの下地の上に、均等に垂れないようにエアブラシ
で、ウェット・オン・ウェットで3コートしました。要するに、2層構成でのメタリックレッド
仕上げになります。


クリヤーカラーは吹くのがむずかしいです。通常の塗料と比べてシンナー希釈の許容範囲が狭
いし、吹き加減を間違えると、垂れたり、色目がすぐ濃くなってしまったり。また、一度クリ
ヤーカラーを吹いた後は、基本的に塗膜の修正ができないので、一発勝負です。

3コート吹くのは、発色と色の濃さを統一するためです。薄く2コート吹いて、最後の1コート
で一気に発色と艶をだします。


今回は、夜店のリンゴアメのようなやや重たい赤色をイメージしました。ガンプラなどロボ系
のキャラクターキットではよく使っている、シャインレッドやオレンジレッドのような明るい
赤だと、艦体基本色にしたアイアンシルバーとのバランス・調和がとれませんので。

それにしても、毒々しくて美味しそうなアメ色ですねえ。こうした艶びかりは、勿体ない気も
しますが、ウェザリングで抑えられていくでしょう。










         


レアキットだから作るの気がひけます。ふう。エアブラシ塗装もそろそろ終わりです。
波動砲口の内部、メイン並びにサブエンジンノズル内部について、半稼動状態を暖感グラデー
ションで再現します。


波動砲は、うるさくならないように奥の方だけチラリズム的にレッド→オレンジをのせていま
す。劇中で、「ピー・ピー・ピーピピピピピ・・・」とエネルギー充填中の演出風に。

艦尾のエンジンノズルは、巡航状態や微速前進では、主にふたつのサブエンジンだけが仕事を
していた気がしますが、やはり模型の場合、観賞用としてメインノズルも色っぽく着色したい
ですね。


波動砲口内もそうですが、グラデーション表現の着色前ですでに、黒 → アイアンシルバーの暗
めグラデーションがついています。煤けた感じで。これに対して、0.2mm口径のエアブラシ
で、奥の方だけ、狙い撃ち(吹き)で下地の白を吹いて発色をよくして、レッド → オレンジ
→ ホワイト → オレンジ → ホワイト・・・といった感じでノズルが発熱して真っ赤になってい
る雰囲気をだしています。


この手の作業は、エアブラシの噴霧パターンに頼っていると、なかなか雰囲気のあるグラデー
ション形にはならないので、積極的にエアブラシでグラデーションを描いていきます。煤けた
オレンジ色の中に、発光した先端が見えるような感じに。

個人的には、予想していたよりいい感じにできたと思います。アニメ劇中でも、全速前進では
こういう色指定になっていましたので。








     


はしょっていますが、全体の基本スミイレ作業と最終の組み立てまですませました。
うーん、イブシ銀。カッコいい。ヒカリ物なので、デジカメの補正で画像では色味が若干おか
しいですが、上の画像の色が実物と同じ印象です。


組み立ては、数多あるパルスレーザーの取り付けなどもあるので、結構時間かかります。全部
組み立て終わると、とげとげしい戦艦らしくて物凄い情報量ですね。ヤマトって、こんなに勇
壮な姿形でカッコよかったんだ・・・、と再認識させられました。

それと船って、アウトラインが何とも色っぽい抑揚のある形状をしているものですね。「大
和」(ヤマト)意匠のアイデンティティのひとつでもあるバルバスバウも素敵です。


さて、このままでも充分な完成度だと思いますが、今回は模型ならではの醍醐味として、さら
にウェザリング塗装を施していきます。

製作レポートはここまでです。




               投稿者: K                                    No コメント